こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
外出制限が続く今こそ「お家でできるダイエットを」と思っている方も多いのではないでしょうか。
ダイエットの話題でよく出てくるのが「糖質制限」や「タンパク質」というキーワードです。「糖質制限をはじめる場合でも、タンパク質はしっかりとらなければいけない」といった話ですが、聞かれたことがある方もいらっしゃると思います。タンパク質はそれだけ重要な栄養素ということです。
さらに「筋力アップを目指している人が筋トレ後に飲む」など、ダイエットだけではなく、タンパク質はさまざまなところで注目を浴びています。そして実は「腸活」にも大きくかかわってくるのです!
カラダをつくるタンパク質、タンパク質をつくる「アミノ酸」
タンパク質は「炭水化物」「脂質」とならんで三大栄養素の一つです。一般的には筋肉になるもの、というイメージが強いかもしれません。実際にはさまざまな働きをもっていて、ヒトの体におおよそ10万種類のタンパク質が存在しているといわれています。
「で、タンパク質ってなに?」と思われるかもしれません。タンパク質を形作しているのは「アミノ酸」です。タンパク質は、アミノ酸がかなりの数つながった形をした物質なのです。
「じゃあ、アミノ酸ってなに?」となりますね。「アミノ酸」という言葉も健康番組などでよく耳にすることが多いと思いますが、実際にどういうものなのか知らない人も多いのではないでしょうか。
アミノ酸とは、アミノ基とカルボキシ基の両方の官能基をもつ有機化合物の総称である。
これはアミノ酸の定義です。でもこの説明ではアミノ酸が何なのかまったくイメージがつきませんね。
ここでいう「官能基」とは、塊(かたまり)みたいなものを指します。つまり「アミノ基」という塊と「カルボキシ基」という塊をもつ有機化合物(物質)をアミノ酸とルールで決めているのです。どちらかの塊しか持っていない場合は、アミノ酸ではありません。
ちょっと難しい話になってしまいましたが、たとえばうまみ成分として有名な「グルタミン酸」もアミノ酸です。そういった成分(アミノ酸)が集まってタンパク質をつくっているのです。
500種類のうち、ヒトのカラダには20種類だけ!
これまで発見されたアミノ酸は約500種類あるといわれますが、そのうちヒトの体で働くタンパク質をつくるアミノ酸は、なんと20種類だけです。体の機能にかかわる10万種類のタンパク質すべてが、たったの20種類のアミノ酸からつくられていると思うと、なんだか不思議な感じがしますね。
20種類のアミノ酸のなかには、うまみ成分の「グルタミン酸」や筋トレされる方ならよく耳にする「BCAA」*などがあります。
*「BCAA」:分岐鎖アミノ酸の略語でバリン、ロイシン、イソロイシンの3種類のアミノ酸を指します。筋肉でのエネルギー代謝と関わりがあるとされています。
カラダをつくるのは、やはり毎日の食事
ヒトの体に必要な20種類のアミノ酸には、体内で合成できるものと合成できないものがあります。体内でつくれないアミノ酸は食事から摂取しなければなりません。体内でつくれるアミノ酸でも不足する可能性もあります。ヒトの体で働くタンパク質をつくるには、やはり食事は大切なのです。
健康を維持するためには、普段の食事から意識してタンパク質を摂取することが重要です。では、食事でとったタンパク質はそのまま体の中で働くのでしょうか。次回はアミノ酸とタンパク質について、もう少し細かくお話ししたいと思います。
腸活では「グルタミン」というアミノ酸が重要視されています。くわしくは、はまた別の機会でお話しします!