こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
腸のはたらきをよくすることでカラダ全体の調子をととのえる「腸活」。健康的な「お家ダイエット」を成功させるには「腸活」が大切です。
前回は「腸活」のための基礎知識として、アミノ酸とタンパク質について簡単にお話ししました。今回はその関係性についてお話ししたいと思います。
「アミノ酸とタンパク質」は「土とレンガ」
たとえば、土や粘土が集まり、固まると「レンガ」ができます。(実際には混ぜたり、成型したり、焼いたりと工程がありますが、とりあえず「土や粘土が集まり固まるとレンガになる」とします。)
そして、できあがったレンガを積み上げていくことで、いろいろな建物や建築物を作ることができます。これに似ているのが、アミノ酸・ペプチド・タンパク質の関係です。
アミノ酸は土や粘土で、ペプチドはレンガである
タンパク質はレンガが積み重なったものである
土や粘土をアミノ酸とすると、アミノ酸がいくつか集まったペプチドはレンガとなります。レンガは積み方によっては調理用のかまどにもなりますし、もっと大きく積み上げて、家や橋なんかにもなります。
それと同じで、アミノ酸(もしくはペプチド)の集まり方によって「いろいろなタンパク質」が生成されます。
たとえば、心臓や肝臓などのような臓器の一部になったり、血糖値を下げるホルモンであるインスリンになったり、菌やウイルスと戦う抗体になったりもします。これらはすべてアミノ酸の集合体であるタンパク質が主成分なのです。
いったん壊して「吸収」→「再生」
肉や魚を食べたからといって、そのままヒトの体のなかでタンパク質に変わるわけではありません。肉や魚のタンパク質はレンガから作られた建築物と同じ完成物なので、そのままの状態では体内に取り込むことができないのです。
食事を通して私たちが体内に取り込みたいのは、完成物のタンパク質(家や橋)ではなく、タンパク質の材料であるアミノ酸(土や粘土)です。そのためにはどうするか――
そこで活躍するのが「胃酸」や「消化酵素」です。
胃酸や消化酵素が入ってきた大きなタンパク質(家や橋)を分解し、アミノ酸(土や粘土)やペプチド(レンガ)の状態に戻します。そこで初めて体内に取り込む(吸収する)ことができます。
そして、吸収したアミノ酸やペプチド(粘土やレンガ)を材料に、体の中でヒトの体で機能するタンパク質(かまどや家、橋など)に作り替えているのです。
「腸活」にも深くかかわる消化機能
食べものから得たタンパク質をアミノ酸へと分解してくれる胃酸や消化酵素。そのはたらきは「腸活」にも大きくかかわってきます。
「腸活」からの健康的なダイエットを目指し、次回はもう少し、消化の機能についてお話したいと思います。
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