ダイエット

めざせ!「お家ダイエット」
「腸活」基礎知識~栄養素編ータンパク質とは ― その3

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

腸のはたらきをよくすることでカラダ全体の調子をととのえる「腸活」。健康的な「お家ダイエット」を成功させるには「腸活」が大切です。

前回・前々回と「腸活」のための基礎知識として、アミノ酸とタンパク質、また吸収の過程についてご紹介してきました。今回はタンパク質のお話の最終回。「タンパク質がうまく分解されないとどんなことが起きるのか?」 についてお話ししたいと思います。

胃酸の分泌が弱まると食欲もおちる!

食べものから摂取したタンパク質を無駄なく利用するためには、タンパク質を分解する胃酸や消化酵素のはたらきがとても重要になります。

でも残念ながら、病気になったり、年を重ねたりすることで、胃酸の分泌は衰えていきます。

胃酸の分泌量が少なくなると、タンパク質を十分に壊す(分解する)ことができません。栄養(アミノ酸)として体の中に取り込むことができなくなったタンパク質はそのまま腸に送られ、長い時間腸のなかにとどまってしまうことになります。(参照:「腸活」基礎知識~栄養素編ータンパク質とは ― その2

さらに、胃や腸に食べもの(消化されないタンパク質)が残っていると、お腹に空き容量がないので次の食事を受け入れる準備ができません。空腹を感じにくく、食欲がわかなくなってしまうのです。

「歳をとるとお肉を受け付けなくなる」という話も聞きますね。その理由のひとつが、この消化機能の低下によるものといわれています。

逆に胃酸過多で消化不良を起こしていることもあるので注意が必要です。

「タンパク質」が「アレルゲン」に?!

では、タンパク質が分解されずにお腹のなかでとどまり続けていると、いったいどうなるのでしょうか?

たとえば、細菌やウイルスが体内に入ってくると、体に悪い影響(病気)を与えるため、早く体から取り除かなければなりません。そこで免疫細胞が登場し、細菌やウイルスと闘います。

通常はそのまま順調に病気が治っていくのですが、異物がとどまっている状態が長く続いている場合、免疫細胞はそれを排除しようと過剰に反応するようになります。免疫の過剰な反応はあらたな病気を引き起こす原因にもなります。

同じことが、消化されずに残っているタンパク質でも起こることがあるのです。

“大きな邪魔もの”(消化されないタンパク質)は、やがてウイルスや細菌などと同じように「体にとって異物である」と認識され、最終的にアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)となってしまう可能性があります。

アレルギー疾患をもっている方のなかには、お腹(腸)の調子が良くない人が多い傾向にあります。なんとなくお腹の調子が悪いのは、こんなことが起こっているせいなのかもしれません。

「腸活」には“安定した消化機能のはたらき”が必須!

胃酸には食べものを分解するだけでなく、細菌やウイルスを殺菌するという重要な役割もあります。胃酸の分泌量が減ると、殺菌力も弱まるため感染症などに対抗することができなくなることも考えられます。

「腸活」で健康的なダイエットをめざすには、胃酸や消化酵素がしっかりはたらくことも大きな要素となってきます。

薬局ぽっぽ「腸活」イメージ

 

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