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「熱中症」にご注意を!
体温調節のフシギ&熱中症チェック!

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

東京も梅雨入りとなりました。本格的な夏まであと1か月くらいでしょうか。

さて今回は、前回に引き続き熱中症の話題です。今回は“体温調節”という点から考えてみたいと思います!

ヒトの体温は放熱でコントロール

ヒトの体はおおよそ36.4~8℃程度の体温で維持されています。37℃を超えてくると「微熱」といいますし、35℃台の場合は「低体温」ぎみとなります。

ほぼ一定的な温度で維持されるのは、ヒトには体温をコントロールする働きがあるからです。

気温が高い夏場など、放っておくと体温が上がってしまいそうなときにも、「放熱」することでヒトは体温調節を行っています。

体温調節をコントロールする「放熱」で一番有名なのは“汗をかくこと”だと思います。でもヒトの体には汗をかくこと以外にも放熱する機構が備わっているのです。

毛細血管も行う体温調節

普段、運動すると汗をかきますね。汗をかくことで放熱し、体温コントロールができるからです。では、安静時(落ち着いた状態)による体温調節はどうしているのでしょうか?

それには血管がかかわっています。

体の中を隅々まで伸びている血管。体の表面近く、皮膚の下にも毛細血管がたくさん張りめぐらされています。

気温が高いと血管は広がり、体の中心から外側へと流れる血液量が増えます。逆に冬の寒い日には血管が収縮して血液は体の中心へ集まりやすくなります。

体温が高いと、体の外側(皮膚)のすぐ下にある毛細血管の血液から放熱が行われるのです。

冬場に血圧が高くなるのは、血管が収縮することが原因です。

水分が少なくなると体温が調節できない!

気温が高い、運動するなどで体内の水分が不足する状態を「脱水症」といいます。脱水症は熱中症の症状のひとつです。

脱水症の状態が続くと、汗をかくことができないので発汗量が減ります。体内の水分量が少ないということは、血液量も減っている状態なので、皮膚血流量も減ります。汗もかけず、皮膚の血液量も減るため、体温をコントロールすることができず異常高体温になってしまうのです。

異常高体温になってしまうと、ヒトの体は体温を下げることができず、細胞が変性を起こし臓器や神経などに障害が起こる可能性がありますので、注意が必要です。

熱中症の簡単なチェック方法とは?!

熱中症かどうかを簡易的に判断する方法のひとつに、手の温かさがあります。

熱中症になると、皮膚の下の血液量が減り、手のひらに流れている血液の量が普段よりも少なくなります。血液が少ないと手に温かさがなくなり、いつもより手の冷たさを感じやすくなります

もし、家族や近くの方でいつもと症状が違うなと思ったとき、握手をしてみてください。明らかに手が冷たかったら、熱中症の可能性があります。直ぐに経口補水液を飲むことを勧めます。

もうひとつ、熱中症の自己判断に使えるのが経口補水液です。

脱水症状(熱中症)でないときに経口補水液を飲むと塩味を感じやすいのですが、脱水症状を起こしているときは塩味を感じにくく、糖の甘みを感じやすくなります。簡単な体調チェックのために覚えておくといいですね!

簡単にできる! 熱中症チェック

熱中症は誰でもなる可能性があります。これから本格的にやってくる夏場を乗り切るためにも、お守りとして経口補水液を携帯しておくことをオススメします!

 

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