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いよいよ夏本番!
「熱中症」にご用心! ― その2

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

毎日蒸し暑いですね! こうなってくると特に気をつけたいのが熱中症。今回は「熱中症」についての2回目です。

怖い! 熱中症の症状

体内にこもった熱を放出できないため、体温が上がってしまう熱中症。もしその状態が続いてしまうと、いったいどうなってしまうのでしょう?

熱中症の重症度と主な症状についてご紹介します。

出典:熱中症の重症度の分類(日本神経救急学会)

知らず知らずのうちに熱中症になってしまうことも多いので、軽症程度であれば、もしかしたら経験されたことのある方も多いかもしれません。

めまいや軽い頭痛程度のときにすぐに適切な処置をすれば症状は回復しますが、放っておくと中等度・重症へと悪化、大変危険な状態になってしまいます。

症状が起きる原因は2つ!

熱中症によって症状が引き起こされる原因は、主に2つあります。ひとつは「電解質」の不足、そしてもうひとつが「体温の上昇」です。

「電解質」とは、ナトリウムイオンやカルシウムイオンなどの成分をさします

①水分・電解質の不足で体の機能が停止

体が健康で正常に機能するためには、栄養素や水分、電解質などが体の隅々まで運ばれ、体内にたまった老廃物は体の外へ排泄される必要があります。

水分や電解質が不足すると、栄養素を運んだり、老廃物を外に捨てることもできません。その結果、水分や電解質が必要な組織や細胞の働きがストップしてしまう可能性があります。

②体温の上昇により臓器や細胞にダメージ

そして、さらに重要なのはこちらです。

細胞が集まってできているヒトの体。細胞の主成分はタンパク質です。

たとえば、タンパク質の代表格である卵ですが、焼いたり茹でたり熱を加えることで白身や黄身が固まりますね。熱が高い状態が続いてしまうと、体のなかでも同じようなことが起こってしまうのです。

熱によってタンパク質が変化することを“タンパク質の変性”といいます

ヒトの細胞は、一部を除いて36℃前後で正常に働くようになっています。いわゆる“平熱”のことですね。

ところが、熱中症になると体温が上昇し続けてしまうことがあります。

体温が上昇しても、40℃くらいまでであれば比較的問題はないのですが、41℃を超えてしまうと、細胞が変性を起こして機能がストップしてしまいます。

白身や黄身が固まった卵は、元の生卵の状態に戻らないように、体の細胞も変性を起こしてしまうと元通りにはなりません。

カラダの機能に障害が残る可能性も!

体の細胞が変性して“元に戻らない”ということは、たとえ回復しても“体の機能に何かしらの障害が残ってしまう”という可能性があります。熱中症は決して楽観視できません。

まだまだ暑い日が続きます。熱中症にはくれぐれもご注意を

 

 

 

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