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「熱中症」にご注意を!
飲んではイケナイ飲み物とは…?

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

6月に入ったばかりですが、急に暑くなりましたね! 急激な気温の変化で「熱中症」になる人も増えているようです。

ご存知のことと思いますが、熱中症の予防には、こまめな水分補給が大切です。でも、もし本当に熱中症になってしまったら、水分補給だからといってなんでも飲めばいいわけでもありません。

普段であれば多少多く飲んでも問題ないものでも、熱中症のときに飲んでしまうとさらに症状を悪化させてしまう可能性があるものがあるのです。

そこで問題です。

次のうち、熱中症の時に飲んではいけない飲み物はどれでしょうか?

     1.大量の水

     2.牛乳

     3.お酒

       

       

       

       

       

答えは・・・・・・ 「全部」です!

今回は、熱中症について基本的な内容と答えとなった3つの飲み物がなぜダメなのかについてお話しします!

命のキケンもある「熱中症」

熱中症は、“汗のかきすぎ” “水分補給が足りていない”などが原因で、体の中の水分量が不足し、熱がこもってしまうため、体温が異常に上がってしまうことで起こります。

とくに気温が高くなる夏場に起こりやすい症状ですが、梅雨入りして湿度も高くなる5、6月頃から患者さんは増えてくるので注意が必要です。

体内の水分が不足している状態を「脱水症」ともいいます

熱中症になると、体温が38℃以上、ひどいときは40℃を超えます。体温が42℃を超えてしまうと、タンパク質で構成されている細胞が変性をおこします。

生卵をフライパンで熱すると白身が固まりますよね。それと同じことが体内でも起こってしまうのです。固まった白身が元に戻らないように、細胞(タンパク質)も変性を起こしたら元には戻りません。

重要な臓器や細胞が変性を起こすと体の生命を維持する機能も働かなくなるため、最終的に亡くなってしまうのです。

そんなことにならないよう、とくに夏場は、定期的な水分補給を心がけることが重要です。

 

ここからはクイズの答えについての解説です!

「大量の水とお酒はダメだろうな~」と勘づいた方は多かったと思いますが、実は牛乳も避けた方が良いのです。熱中症になったとき、体の中はいつもと違う状況になっているからです。

水だけでは「中毒」に?!

軽い熱中症のときに水分を補給することは重要です。

でも、水だけを大量に補給してしまうと、逆に体に負担をかけることになります。体内に水分が多く、相対的にナトリウムなどのミネラルが少ない、いわゆる「水中毒」と呼ばれる状態になってしまうからです。

熱中症になったときは、水だけではなく、あわせてナトリウム(塩分)も補給することが大切です。

ダメな理由はタンパク質が熱を上げる!

一般的に食事をすると、食後に体温が上がります。これは、タンパク質の代謝を行うときにエネルギーが生じるからです。

牛乳にはタンパク質が豊富に含まれています。そのため、食後と同じように、牛乳を飲んだあとは体温が上がります。

熱中症になったときは体温が異常に上がっている状態ですから、牛乳を飲めば余計に体温が上がり、状況が悪化してしまいます。

牛乳に限らず、熱中症のときにはタンパク質を含む飲料水や食事を避けることが大切です。

利尿作用でさらに脱水に・・・

アルコールを含む“お酒”は、熱中症のときに飲んではいけないイメージがありますね!

アルコールには利尿作用があります。熱中症になって、体内の水分量が減ってしまっている状態でアルコールを摂取してしまうと、利尿作用でさらに体内の水分量が減ってしまいます

熱中症になったら、お酒だけでなく他の利尿作用のある飲料水、例えばコーヒーなども飲まないほうがよいでしょう。

夏のお守りは「経口補水液」!!

ただの水もお酒も牛乳もダメ……、では熱中症になったときには何を飲めば一番いいのか……?

答えは経口補水液です。これは熱中症の治療ガイドラインにも記載されています。

気温や湿度が高い日が続くと、誰もが熱中症になり得ます。自宅では冷蔵庫に、外出のときにはバッグに、お守り代わりに経口補水液を常備しておくことをオススメします。

私自身、以前軽い熱中症になったことがあります。それ以降は、いつ熱中症になってもすぐに対応できるよう、経口補水液を携帯しています!

これからますます暑くなります! 今年の夏は経口補水液で乗り切りましょう!!

 

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