こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
腸のはたらきをよくすることでカラダ全体の調子をととのえる「腸活」。健康的な「お家ダイエット」を成功させるには「腸活」が大切です。
前回までの腸の絨毛の話(絨毛のヒミツ ― その1・その2・その3)のなかでも少し触れたのですが、腸は免疫システムにも大きく関わっています。
今回から2回にわたって、「腸の免疫機能」についてお話したいと思います。
腸の働きを支える細胞たち
腸管の働きは、いろいろな細胞によって支えられています。絨毛が栄養の吸収や防御システムなどいくつかの働きをもっているのは、複数の細胞で構成されていることも関係しているのです。
・吸収上皮細胞:栄養の吸収
・杯(さかずき)細胞:粘液の産生
・内分泌細胞:ホルモンの分泌
・パネート細胞:抗菌作用
・M細胞:免疫の応答・伝達
*パネート細胞とM細胞以外は、絨毛の一部でもあります。
腸管には、水分や栄養の吸収を行うほか、食べものと一緒に入ってくる異物の侵入を防ぐという重要な役割があります。そのため防御システム=免疫機能も備えられています。免疫機能に関わっているのは、杯細胞とパネート細胞、M細胞だといわれています。
免疫細胞の7割が腸に!!
ところで「免疫」という言葉はテレビでもよく聞きますね。では、そもそも「免疫」とは何なのでしょうか?
ウィキペディアによると・・・
「免疫とは、ヒトや動物などが持つ、体内に入り込んだ「自分とは異なる異物」(非自己)を排除する、生体の恒常性維持機構の一つである」
つまり“ヒトが生きていくために、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの異物をやっつける働き”このシステムが免疫です。この免疫の働きはとても複雑で、まだまだ解明されていない部分がたくさんあります。
“免疫細胞の7割”が腸に存在するといわれています
では、腸の免疫システムを支える「杯細胞」「パネート細胞」「M細胞」は、どんな働きをしているのでしょうか?
防御システムにかかわる細胞は・・・?
杯細胞
粘液を作り出すことで、腸管の内側を潤滑にしたり、粘液自身がバリアーとして異物の侵入を防ぐ役割などがあります。
パネート細胞
異物のなかでも特に細菌に対して抗菌作用のある物質を作り出し、殺菌することで体内への侵入を防ぎます。
M細胞
腸のパイエル板と呼ばれる領域にあり、異物を取り込んで内側にいる免疫細胞へ渡して異物を排除する働きがあります。免疫細胞を通じて体内で抗体を作ったり、異物の情報を伝達したりする役割もあります。
M細胞の情報伝達機構は、食物アレルギーにも関連しているようです
「腸の免疫」という防御システムには、いろいろな細胞の働きが深く関わっていることが分かりますね。
腸は重要な「防衛拠点」
ヒトの体を城に例えると、“腸は城壁である”ともいえます。腸には、城壁を突破され体内に侵入されることのないように防ぐ働きが求められています。
腸は健康に生活を送る上で重要な防衛拠点! 腸を元気にして、健康的なダイエットを目指しましょう!