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めざせ!「お家ダイエット」
「腸活」基礎知識~絨毛(じゅうもう)のヒミツ ― その1

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

腸のはたらきをよくすることでカラダ全体の調子をととのえる「腸活」。健康的な「お家ダイエット」を成功させるには「腸活」が大切です。

腸壁の突起で効果的に栄養を吸収!!

小腸の壁を顕微鏡で拡大して見てみると、小腸の壁にとても細かい突起の集まりがあります。この突起は、絨毯の毛のように見えることから「絨毛(じゅうもう)」と名付けられています。

一般的に、食べ物に含まれる栄養素の大半は小腸の壁から吸収されて体内に取り込まれます。栄養をより多く吸収するためには、小腸の壁の面積が広ければ広いほど効率的に行うことができます。

でも、あたりまえですが、ヒトの体のなかに納まる腸の長さには限りがあります。限られた長さのなかでも、食べ物から多くの栄養素を吸収するため、腸の壁には絨毛が存在しています。腸の壁が突起状になっていることで、平面だった場合と比べると表面積が広くなり、栄養素を吸収する面を広げているのです。

総面積はテニスコート1面分?!

絨毛の突起を伸ばして小腸を広げた場合、その面積は約200㎡、テニスコート1面分ほどにまでなるといわれています。ヒトが、食べものからより多くの栄養素を吸収するためには、それだけの広い面積が必要なのです。

もし絨毛がヒトの小腸に存在していなかったとすると、1食分の栄養を体の中に吸収するために、丸1日以上かかってしまうかもしれません。それでは栄養が不足してしまい、体の機能が十分に保たれませんね。

絨毛にはカラダを守る機能も

栄養の吸収だけでなく、小腸の絨毛細胞には免疫システムにも大きくかかわっています。

腸内は、食べものとともにウイルスや細菌などの異物が侵入してくる部位でもあります。絨毛には、異物が栄養に混じって体内に取り込まれないよう防ぐ働きがあります。

その機能が低下しないよう、絨毛は体のなかでもとくに活発に新陳代謝が行われています。そのため、絨毛細胞の寿命は非常に短く、なんとたった1~数日で生まれ変わってしまいます。

1日約170億個、約30gが剥離!

新陳代謝がさかんに行われる絨毛細胞は、1日で約170億個の絨毛細胞が剥離しています。その量をタンパク質で換算すると、約30gもあるといわれています。

新陳代謝は「ターンオーバー」とも呼ばれます。細胞はタンパク質から作られているので、ターンオーバーはタンパク質量で換算します。

腸内で大活躍の絨毛ですが、大腸には存在しません。小腸で栄養素の大半が吸収されてしまうので、大腸では絨毛の必要性が低いのです。

その代わりに、というわけではありませんが、大腸には多くの腸内細菌が存在しています。大腸の腸内細菌も、体の機能を守るため、さまざまな分野で活躍しています。

 

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