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めざせ!「お家ダイエット」
「腸活」基礎知識~“うんち”の世界 ― その4

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

腸のはたらきをよくすることでカラダ全体の調子をととのえる「腸活」。健康的な「お家ダイエット」を成功させるには「腸活」が大切です。

さて今回は「腸活」の基礎知識「うんち編」の最終回、うんちの状態や色についてのお話しです。

うんちの状態は、大きく分けて7段階

ちょっとゆるくなったり、逆に便秘気味になったりと、うんちの状態は体調によって変わりますね。では“普通の状態”とはいったいどれくらいなのでしょう?

うんちの状態を判断する基準として「ブリストルスケール」があります。これは、イギリスにあるブリストル大学のヒートン博士が提唱した指標です。便の形状と硬さで7段階に分類されており、便秘や下痢の診断項目のひとつとして用いられています。

機能性消化管疾患診療ガイドライン2014—過敏性腸症候群(IBS)

Longstreth GF, et al. Gastroenterology 2006; 130: 1480-1491)

ガイドラインの表現は少し難しいものもあるので、言い換えると次のようになります。

タイプ1;硬くてコロコロした木の実のような便
タイプ2;いくつかの塊の集まりで形作られたソーセージ状の便
タイプ3;表面にヒビ割れがあるソーセージ状の便
タイプ4;滑らかで柔らかなソーセージ状の便
タイプ5;小さい塊で柔らかな半固形状の便
タイプ6;境界がはっきりしない不定形の便
タイプ7;固形物を含まない水様便

いかがですか? 「1~7までほぼ経験がある」という方も多いのではないでしょうか?

一般的に正常とされるのはタイプ3~5です。1~2だと便秘、6~7が下痢となります。下痢や便秘など状態が悪いときからそれぞれ3~5に近づくほど、症状が改善されているとみなされます。

お腹の調子が悪いとき、どれくらい治ってきているかの目安になります。

うんちはなぜ茶色いの?

聞いたことがあるかもしれませんが、「ヘモグロビン」という成分は、血液のなかで、全身の組織や細胞へと酸素を運ぶ重要な役割をもっています。そのヘモグロビンの寿命が尽きたとき、分解されて出てくるのが「ビリルビン」です。

「うんちの色」が茶色っぽいのは、このビリルビンという物質が影響しています。

ビリルビンは肝臓で処理され、「胆汁」という消化液の主な成分となります。ビリルビン自体は黄金色をしているのですが、腸内細菌の働きで茶色っぽく変化します。これがうんちの色のもととなっているのです。

色の変化は病気のサイン?!

普段は茶色いうんちの色が変わることもあります。そんなときは、主に病気が原因となっていることが多いようです。

うんちの色が黒い

うんちの色が黒くなるときは、一般的に胃や小腸などで出血が起きていることが考えられます。肛門から遠くの場所で出血が起こるため、出るまでに時間がかかって黒っぽくなります。

うんちの色が白い

うんちが白い場合、ビリルビンが含まれていない可能性があります。胆汁の通り道である「胆管」という管が何らかの原因で詰まり、胆汁(=ビリルビン)が腸へと流れないことで、うんちに色がつかないのです。

うんちの色が赤い

うんちが赤く染まるときもあります。主な原因としては、肛門の近くで出血が起きていることが考えられます。

今回挙げたのは一例で、うんちの色が変わる原因はさまざまです。食べたものの色素や腸内細菌がかかわっているなど、心配のない場合もあります。

ただ、病気が隠れていることも多いため、うんちの色が明らかにいつもと違う場合は、病院を受診した方が良いでしょう。

うんちは健康の情報源!

なにかと嫌われ者感が強いのですが、うんちとのお付き合いは切っても切れません。4回にわたって書いてきた記事で、少しでもうんちに興味をもってもらえたなら嬉しいです!

形状・色・においなど、胃腸の健康を把握するための大切な情報源。うんちの状態を確認して、体調の変化に気をつけましょう!

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