ダイエット

「汗をかくと痩せる」って本当?

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

梅雨が明けて暑い日が続いていますね。短い時間外を歩くだけでも汗がにじんできます。高い気温と湿度は本当につらいです。

毎年夏になると、薄着になることもあってダイエットを始める方が増えてきます。以前、ダイエットに挑戦された方から、夏場は汗をかきやすいからすぐに痩せられそうと言われたことがあります。

確かに、汗をかくことは体力を気がするし、代謝が上がるような感じもしますね。しかし、本当に汗をかくことはダイエットになるのでしょうか。

実は、痩せるケースと痩せないケースの両方があります。

今回は、汗をかくこととダイエットについてお話しします!

汗が出る原因は・・・

発汗は、主に体温調節を目的として体に備わっている機能です。

気温が上がると、それに伴い体温も上がります。体の細胞はタンパク質で構成されているので、体温が上がりすぎると細胞がダメになってしまいます。

そのため、体温の上昇が過剰にならないように、汗をかいてその汗の蒸発で体温を下げるようになっています。

体温を下げる以外で汗をかくことも

また、体に危険が迫っているときにも汗はかきます。よく冷や汗と呼んだりしているものです。

過剰な緊張によって交感神経が異常に興奮した状態では、汗をかくことがあります。たとえば、仕事でミスをして、それを上司から問い詰められたときなど、異常にプレッシャーがかかる場面で、背中に汗をかく経験をされたことはありませんか?

ほかにも、心筋梗塞などの重大な状況になったときにも交感神経が興奮するので、症状のひとつとして冷や汗が出ることがあります。

このように、汗をかいているといっても、必ずしも代謝が上がっているわけではないのです。

代謝が上がるのは「運動」による発汗

では、どんな行動をすれば、代謝を上げる汗のかき方ができるのでしょう?

それは、主に運動です。

運動することで、脈拍数や血流量の増加、筋繊維の断裂による炎症など、さまざまな働きにより熱が生じます。その熱で体温が上がり過ぎないよう、汗をかいて体温を下げようとします。

このケースでは、脂肪酸の燃焼や断裂した筋繊維の再合成など体の代謝が上がる状態になります。痩せることにつながるイメージがつきやすいのではないでしょうか。

人によっては、キケンもともなう「サウナ」

反対に、痩せない(痩せにくい)汗をかく行動といえば、サウナやお風呂などによる体温の上昇です。

必ずしも痩せないわけではありませんが、とくにサウナは、得られるメリットよりもデメリットの方が大きいかもしれません。

ヒトの体は急激な気温差に直面すると血管が収縮したり、拡張したりします。それに伴い血圧の低下や上昇が急激に起こります。この上昇や低下は体に大きなストレスとなってしまいます。

若くて生活習慣病などの持病がなければ、体調への影響はそれほどないので、サウナと冷水による発汗が代謝を上げる可能性もあります。

でも、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を患っている場合、病気や年齢を重ねることで血管が衰えています。

血管が衰えている人が、サウナに入ったり冷水に浸かったりすることで、血管の収縮や拡張、さらに発汗による脱水状態が血の塊である血栓を作り出す可能性があります。血栓が血管に詰まった場合、重大な病気を引き起こすかもしれません。

冬場のお風呂場で心筋梗塞などが起きやすいのと同じ状態を、サウナと冷水で作り出しているわけです。このため、薬局ではサウナによるダイエットはオススメしていません。

「健康に良い」と書かれている記事やテレビ番組などをよく目にしますが、サウナが効果的とされる人は、若く、標準体重で持病がない人に限られます。サウナは、あくまで健康な人が趣味で楽しむ程度にするほうが良いでしょう。

汗をかくことも大切、でもダイエットはまずは食事から!

今回は、“汗をかくこと=痩せる”というわけではないことをお話ししました。

汗をかくという反応は、体温の過剰な上昇を抑えるための体の働きです。夏場暑い日が続くことで汗をかいても代謝はあまり上がっていません。

やはり、ダイエットでは、春や秋などほかの季節と同じように、腸活や食事の改善を行うことがオススメです。

この夏、ダイエットに挑戦されたい方はぜひ薬局にご相談ください!

 

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