こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
本格的な夏ももうすぐ!暑さにそなえて体調をととのえておきたいですね!
体調の維持には「腸活」も大切です。ところで、腸活の話題のなかで、よく聞く言葉のひとつに「食物繊維」がありますね。
今回は、食物繊維についてのお話しです!
溶ける繊維と溶けない繊維?!
「食物繊維」という言葉で、何を思い浮かべますか?
多くの方がまず思い浮かべるのは“野菜”だと思います。とくにキャベツなど葉物の野菜なら、繊維質が多そう=食物繊維も多そう、と思いますよね。
食物繊維は、その性質の違いから2種類に分類することができます。
ひとつは、水に溶けにくい不溶性食物繊維、もうひとつは、水に溶けやすい水溶性食物繊維です。
野菜に含まれる主な食物繊維は不溶性食物繊維で、水に溶けずに糖や脂肪、不要なものを巻き込んで体の外に出してくれる働きをします。
では、水溶性食物繊維はどのような働きがあるのでしょうか……?
消化器官をくぐりぬけ、大腸まで到達!!
水溶性食物繊維にも不要なものを巻き込む働きもありますが、それ以上に、腸内細菌のエサという重要な役割があります。
水溶性食物繊維は糖がたくさんくっついた形をしています。「糖がくっついているなんて、体に良くないものなんじゃない?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
水溶性食物繊維は特殊な形をしているので、胃酸や消化液などで分解されることがなく、小腸に届いても体の中に吸収されません。小腸を通過してついに腸内細菌のいる大腸まで到達するのです。
ヒトがいらないものをエサとする腸内細菌
大腸にいる腸内細菌には、胃や小腸で吸収できない水溶性食物繊維を分解する能力が備わっています。大腸で生きている腸内細菌(とくに善玉菌)は、水溶性食物繊維をエサにして、短鎖脂肪酸など体に良い影響を与える物質を作り出しています。
胃でも小腸でも吸収できない水溶性食物繊維は、ヒトの体にとって栄養にはなりません。それをエサとすることで、腸内細菌はヒトの栄養を奪うことなく、生きていくことができるのです。
さて、水溶性食物繊維は、その形からさらに2種類に分けることができるのですが…… この続きは次回、くわしくお話ししていきたいと思います!