こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
今年は5月に入ってからもあまり天気が安定しません。梅雨入りまであと1ヵ月、気持ちのいい五月晴れが続くといいですね!
さて、前回は便秘の主な原因やうんちの作られ方など、基本的な内容についてお話ししました。今回は現代医学での便秘の原因について、その考え方をお話ししたいと思います!
うんちには“水分”が大切!
現代医学では、便秘の原因を大きく2つに分類できます。ひとつは「水分不足」です。
うんちの60%くらいは水分です。うんちの水分は、食べたり飲んだりしたものが吸収されずに残ったものと、消化液などに含まれるものとが混じっています。
そのため、水を飲む量が少ない、飲食で水分を摂る量が少ない場合、うんちに含まれる水分の量も減ります。
また、食物繊維の摂取量が足りない場合にも、うんちの水分が減ります。食物繊維には水分を保持して、うんちを形成してくれる働きがあるからです。
うんちに含まれる水分量が少なくなると、うんちは硬くなります。これが便秘の原因になるのです。
なぜ、うんちが硬いと便秘になる?
水分の少ない硬いうんちは、腸内での摩擦が大きくなり、うんちが腸内を移動しにくくなります。
うんちが腸内で移動しにくくなる ⇒ 腸内にとどまる ⇒ 便秘 |
うんちが硬くなる便秘では、お腹が張ったようなつらい症状も出やすくなります。
うんちを硬くしないためは、水分や食物繊維をしっかりと摂ることが必要です
加齢のほか、病気が原因のことも
現代医学で便秘の原因としてもうひとつの挙げられるのが「腸の動きに問題がある」ケースです。
腸を動かしているのは筋肉です。筋肉が衰えると、腸の動きが悪くなってしまいます。
腸管の動きが鈍いと、うんちが腸内を移動させることができず、腸内にとどまります。
うんちが腸内で移動できない ⇒ 腸内にとどまる ⇒ 便秘 |
高齢になると便秘になりやすいのは、腸管の筋肉の低下が多いといわれています。
加齢で腸の動きが悪い場合、タンパク質を摂ることで回復する可能性があります
また加齢以外にも、何らかの病気が原因で腸が動きにくくなり、便秘になることがあります。
病気が便秘の原因になっている場合、病気を治療することで症状が改善します。また、水分が少ない時と同様に、食物繊維を摂ることでうんちを外に出すお手伝いをしてくれることもあります。
持病などで食事制限がある場合には、必ず主治医の指示に従ってください
薬の服用と合わせて、生活習慣の見直しを!
水分や食物繊維を摂ることのほかに、薬を使って便秘の改善を図ることもできます。
でも、食生活など習慣的なことが便秘の原因であれば、薬で便秘が改善されても一時的なもので、根本的な解決策にはなりません。
常習的に同じ便秘薬を使って体が慣れてしまうと、改善しにくくなることもあります。また、便秘の原因になっている食生活を放っておくことで、別の病気を招いてしまう可能性もあります。
つらい便秘の解消には、適切に薬を使うことも有効です。予防のためには、とくに普段の食事で不足しがちであり、食物繊維の摂取をオススメしています!
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