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新型コロナウイルス
感染拡大防止のために今やるべきこととは ― その3

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

2回にわたり「新型」コロナウイルスについて色々お話ししてきましたが、今回は本題である新型コロナウイルス感染症の予防法についてお話ししていきたいと思います。

科学的根拠のない予防法や商品宣伝にはご注意を!

今や毎日のようにテレビやネット、雑誌などで様々な予防法が提唱されています。

いくつか例を挙げてみると、ニンニク、温かい水やお茶、ヨーグルト、納豆、生姜、ビタミンD※、空間除菌剤……。

色々な食べ物や機械などがありますが、挙げた例の中には科学的に根拠のある予防法はほぼないと考えられます。(臨床実験が行われていないので絶対に効果がないともいえないのが現状です……)

また、コロナウイルスに便乗した、抗ウイルス作用のある商品宣伝なども怪しいものが多いと思われます。

つい先日もテレビ番組でとある医師の先生が、「苦い食べ物には免疫力を上げる働きがある」と言っていましたが、これも科学的根拠はなさそうです。

※ビタミンDは抗ウイルス作用については科学的根拠に乏しいですが、外出しないことで日光を浴びる機会が減った方には栄養面を考え摂取した方が良いと思います。

目安は15秒以上! 手洗い&アルコール消毒

科学的根拠のある、具体的な予防法としては手指消毒があります。

前回お話ししたように、接触感染は手にウイルスが付着していることで感染が起きています。

つまり、アルコールによる手指消毒をしっかり行うことで手からウイルスを死滅させることができれば、接触による感染のリスクを減らすことができるのです。

アルコール消毒液を使用する際の注意点として、しっかり1プッシュして15秒以上こすり続けることで効果が得られます。お話しすると長くなりそうなので割愛しますが、この「15秒以上」という時間はウイルスとアルコール消毒についての研究から決められた時間になっており、病院の感染予防のガイドラインにも「アルコール消毒は15秒以上行うこと」と決められているところが多くなっています。

もちろん石鹸による手洗いでも効果は得られます。石鹸による手洗いも同様に15秒以上かけて行った方が良いといわれています。

拭き掃除には、薄めた塩素系漂白剤も効果的

あわせて行ってもらうと良いのが次亜塩素酸ナトリウム液による消毒です。

次亜塩素酸水とは別物です

次亜塩素酸ナトリウム液は、刺激が強いため手の消毒には使えませんが、テーブルやイス、PCなどよく手で触れるものに対して使用することで新型コロナウイルスによる感染リスクを低下させることができます。

次亜塩素酸ナトリウム液は、家庭にある洗剤で作ることができる効果の高い消毒液です。使い方を間違えると事故につながりますので、注意点を確認しながら使用してください。

*作り方はこちら→厚生労働省のポスター「新型コロナウイルス対策」

〈注意事項〉
・必ず指定された割合で希釈してください。
・素手で触らずゴム手袋を着用し、窓を開けるなど換気した状態で使用してください。
・金属は腐食することがあるため、仕上げに水拭きをしてください。
・つくりおきはできません。使うときに希釈してください。
・誤飲しないよう十分ご注意ください。
・危険ですので、他の薬品と混ぜないでください。

帰宅時・食事前など手洗い・消毒をお忘れなく!

アルコール消毒(もしくは手洗い)を行うタイミングについてですが、1つの作業を行うたびに消毒することが理想的です。

しかし、言うのは簡単ですが行うのはとても難しいのが現状です。そのため、帰宅時やご飯の前など要所でしっかり消毒・手洗いを行うことを心がけることが大切になってきます。

 

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