漢方のお悩み

夏の「冷え」が、夏バテの一因に?!

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

急に気温が上がってきました! 毎日暑いです! 今年は猛暑日になる時期が早いですね。急激に暑くなると、大切なのが体調管理です。

熱中症に気をつけなければいけないのはもちろんですが、意外に注意が必要なのが冷え性です。今回は、夏の冷え性についてお話しします!

屋外は灼熱、でも屋内は冷えすぎ…!

夏になると、外は暑いのですが、カフェやスーパーなど施設の中は冷房がしっかりと効いています。施設内に入ったばかりの時は涼しくて良いのですが、長時間経過してくると肌寒くなる経験をされた方は多いのではないでしょうか。

職場も同じで、部屋全体では室温がそこまで低くなくても、冷房の空気が当たりやすい場所でデスクワークをしていると、体が冷えてしまうことがありますね。

このように、実は夏でも冷えの症状を訴える方は多いのです。

冷えの原因は「血」の不足

夏なのに冷えてしまうのもつらいですね。中医学では、冷え性のおもな原因は、血(けつ)が不足していることと考えられています。

血は、体の隅々にまで栄養を届けていて、体を温める働きもあります。血が不足すると、体の末端である手足の指先まで温めることができなくなり、冷えの症状が現れます。

体が冷えると、まわりまわって夏バテに!

血が不足して体が冷えると、体内をめぐっている水(津液など)の動きが悪くなります。水は細胞などを潤したり、体内にこもる熱を冷ます働きがあります。

水の働きが悪化すると「湿」という物質が生まれます。湿は、消化や吸収などの働きを担っている「脾(ひ)」という臓器の機能を低下させてしまいます。脾の働きが悪くなると、消化・吸収がうまくいかなくなり、食欲が落ちます。

また、消化・吸収能力の低下は、冷えだけではなく、汗をかきすぎて体を動かすエネルギー源である「気」を失ってしまうことからも起こります。夏場暑い日が続くと、どんどん悪循環となり、食欲がなくなるような夏バテ状態になってしまうのです。

漢方薬で冷えを改善

中医学では、冷え性対策は寒くなる前から始めた方が良いともいわれています。夏場の冷え対策としては、原因である血の不足を補う漢方薬を用いることがあります。

血を補う漢方薬を補血薬ともいいます

夏場に冷え性の症状が出る方は、常に血が不足している状態のケースが多く、冬と同じように血を補うことで、冷え性の改善を図ることができます。

冷気に当たりすぎない工夫も

夏場では、とくに肩甲骨と腰のあたりに冷気が当たることで体が冷えを感じやすくなります。

冷房の風が当たりやすい場所に長時間居続ける場合には、カーディガンや腹巻などを使い、冷気が直接当たるのを防ぐこともひとつの対策になります。

冷え性は、放置すると夏バテにもつながります。例年にもまして長くなりそうな今年の夏…… 夏バテになる前に、ぜひ薬局にご相談ください!

 

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