漢方のお悩み

花粉症と漢方-1

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

まだまだ寒い日が続いていますが、これからいよいよ本格的に花粉のシーズンに入りますね。花粉症の方は「もうそろそろでは?」と心配されているのではないでしょうか

花粉症と言っても症状は人それぞれです。いろいろな症状に悩まされるような方もいれば、どれかひとつだけの症状が強く出ている方もいます。

イヤな症状が続くとストレスがたまってイライラすることもあるし、仕事や勉強などにも影響することもあるでしょう。生活を送るうえで本当にわずらわしいですね。

今回は、やっかいな花粉症の症状について、タイプ別に現代医学と中医学の両方の視点で解説したいと思います!

花粉症の症状はいろいろ

日本だけではなく、ほかの先進国でも症状に苦しむ方が多いのが花粉症。ヨーロッパでも、国によっては人口の3割前後が花粉症といわれています。

花粉症は、症状によってタイプが分かれます。

・鼻水がたれてくるタイプ

・鼻がつまるタイプ

・目のかゆみが強いタイプ

マスクをすることで多少症状が和らぐこともありますが、それでも多くの方が花粉症の時期には薬を飲んでいます。

今回は、まず“鼻水がたれてくるタイプ”について、現代医学と中医学の観点から考えてみます。

現代医学では「水」が漏れる?!

現代医学的には、鼻水はアレルギー反応で起こる症状です。

アレルギー反応とは、体の本来持っている異物を排除しようとする働きが過剰になってしまったものです。

本来であれば、異物が入ってきたときは、免疫機能に関わる細胞が異物を排除して無毒化したり、咳やくしゃみなどをすることで体の外へ排出します。

でも、異物が大量に侵入することなどで体のメカニズムに異常が起きて、排除する働きが過剰になるとアレルギー反応として、ヒスタミンが過剰に分泌されます。

このヒスタミンが鼻のところに多くあると、鼻の血管が浮腫みを起こします。

血管は“管”と名前は付いていますが、実際は水が漏れ出ないくらいの細かい網目状の構造になっています
部位によっては細胞と血管で水のやり取りをしています

アレルギー反応によって血管が浮腫んでしまうと、網目が緩んで水分が血管から漏れ出てしまいます。それが鼻水です。花粉症で止めどなく鼻水がでてしまうのは、そのためなのです。

中医学では“冷え”が原因

漢方(中医学的)の視点からみると、鼻水は冷えが原因と考えられています。

2月、3月はまだ空気も冷たく、冷えが体を襲いやすくなっています。とくに冷えが鼻の粘膜を襲うことで鼻水が出やすくなります。

また、漢方では肺と鼻がつながっていると考えられています。冷たい空気などで肺が冷えることで、つながっている鼻も冷えてしまうのです。その場合には、肺を温める漢方薬を使って症状を改善します。

症状によって原因も違う

今回は、“鼻水がたれてくるタイプ”の花粉症についてお話ししました。本人の意志と関係なくたれてくる鼻水…… 本当にイヤですね……

では、症状が違うと、原因も違うのでしょうか? 次回は、花粉症のそのほかの症状について、現代医学と中医学の視点からお話したいと思います!

 

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