ダイエット

健康なカラダをつくる!
「ダイエット」基礎知識-3

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

今回は、「ダイエット」基礎知識の第3回となります。「3種類のダイエット」のうち、前回は「痩せること」を目的としたダイエットについてお話ししました。今回は、残り2つのダイエットについてお話ししたいと思います。

「痩せすぎ」も健康ではありません!

ダイエットの本来の意味は「健康維持のために食生活を見直したり、食事の制限をすること」です。

もちろん、健康のために太り過ぎはよくありません。でも「痩せすぎ」ても健康を害すことがあります。痩せすぎの人には「太ること」を目的としたダイエットが必要となります。

「痩せすぎ」といわれる人は、とくに体型や容姿をもっとも気にする世代である「若い人」と、体の機能の衰えた「高齢者」に多いといわれています。

“太る”ダイエット、対象者の多くは2つの世代

主に若い年齢層向けのダイエット

スリムな体形に憧れる人も多いと思いますが、実は「痩せすぎている」ことは、太っている状態よりも健康によくないことがわかってきています。

痩せすぎてしまうと、体の機能を維持するために必要な栄養を十分に補給することができなくなります。そのため、知らずしらずのうちに、心臓や臓器がダメージを受けてしまうことがあります。

“食事の制限”と聞くと、「太る」ことは、ダイエットの定義に少し当てはまりにくいように思いますね。でも、痩せすぎの状態を脱して適度な体形へと「太る」ためには、“適切な食事を摂る”ことが重要です。命を守るうえでも、とても大切なことなのです。

高齢者向けのダイエット

高齢になると、若いころと比べて消化機能が落ちてしまうので、食べる量が少なくなります。そのため、結果的に筋肉量も少なくなって、痩せてしまう人が多くなっています。

筋肉量が低下すると足腰も弱くなり、転んだりつまずいたりする原因にもなります。また、喉の筋肉も弱まるので、ご飯の飲み込みの失敗で肺炎(誤嚥性肺炎といいます)を起こす原因にもなることがあります。

消化機能の落ちた高齢者の方が体重を増やすには、無理なく食べることができる食事メニューを考えることが大切です。

痩せるための食事メニューとは違いますが、「太るダイエット」でも、今までの食生活を見直すことが重要です

見た目は普通……  コワイ“隠れ肥満”

最後は「適切な体組成を目指す」ことを目的としたダイエットです。

このケースには、体重は比較的標準の範囲内ではあるものの『筋肉量が少なく脂肪が多い』という“隠れ肥満タイプ”の人が当てはまります。

この“隠れ肥満タイプ”、意外にやっかいなのです。

筋肉量が少なく脂肪量が多いのは、生活習慣病になりやすい状態といえるのですが、体重は標準の範囲なので自分では気づかないまま過ごし、ある日突然健康診断で引っかかることがあるのです。

実は私自身もこのタイプでした……

“隠れ肥満タイプ”の場合、筋肉量を増やし体脂肪量を減らすことを目的としてダイエットを行います。体脂肪を減らす、という意味では「痩せること」を目的としたダイエットと近い部分もあります。ただそれだけでは筋肉量を増やすことはできません。

体脂肪を減らしながら筋肉量を増やすには、全体的な栄養バランスを意識したメニューを考える必要があります

私も最適なメニューを考えてダイエットに取り組み、体組成を改善しました!

ダイエットに必要なのは食事の改善+腸活!

実は「太り過ぎ」「痩せ過ぎ」「隠れ肥満」の人には共通する特色があると考えられます。

それは“腸内細菌の状態が良くない”ことです。

腸内細菌には、健康に良い影響を与えるものもありますし、悪い影響を与えるものもあります。ダイエットが必要な人(太りすぎ、痩せすぎの人)は、腸内環境が良くない状態にあることが多いのです。そのため、私たちの薬局でダイエットの相談を受けるときには、食事のメニュー提案と一緒に、腸活への取り組みについてもお話ししています。

腸活で腸内環境を改善させることも、目標とする体重、体組成へと近づけるための重要な項目となるのです

ダイエットにはいろいろな方法があります。まず食生活を見直して、無理なく、健康的な体型を目指しましょう!

 

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