こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
9月になりましたが、まだ暑いですね。夏の疲れが出る頃ですので、体調管理にはご注意ください。
さて、「ダイエット」基礎知識の第2回となります。今回からは、前回お話しした「3種類のダイエット」について、もう少し掘り下げてみたいと思います。
3種類のダイエット、行き着く先は同じ「健康」
ダイエットの本来の意味は、健康維持のために食生活を直したり、食事の制限をすることです。
前回登場しましたが、ダイエットには「痩せること」「太ること」「適正な体組成を目指す」という3種類の目的があります。
痩せると太るでは正反対ですし、3種類のダイエットは一見まったく目的が違うように見えます。でも、今の『よくない』状態を、健康的な『よい』状態へ変えていくことを目的としているという点で共通しているのです。
では、どんな状態の人がどのダイエットをするべきなのでしょう?
まずは「痩せることを目的としたダイエット」についてお話したいと思います。
今年は太ってしまう人が多い?!
痩せることを目的としたダイエット
「ダイエット」と聞いた時に、誰もが思い浮かべるイメージですね。実際、ダイエットに取り組んでいるほとんどの人がこれに当てはまります。
今は太りやすい環境にある
今はコロナ堝ということもあり、
(1)在宅ワーク中心で外回りや通勤することがなくなり、運動する量が落ちてしまう
(2)外出自粛で休みの日もおうちにいる時間が増えて、ご飯やお菓子を食べる量が増えてしまう
など、体重が増えやすい環境になっている方も多いと思います。
実際に、薬局で患者さんに話しをお伺いしていても、最近は「体重が増えた」「血糖値が上がってしまった」という人が増えています。
では、適正に痩せるには、どのようなダイエットを行っていくのが良いのでしょうか。
絶対に正しいダイエット法はない?
痩せることを目的としたダイエットとして、さまざまな方法がテレビやネットに溢れています。
ちょっと前には「リンゴダイエット」「バナナダイエット」などが話題にのぼっていました。今のトレンドでいえば「糖質制限ダイエット」でしょうか。ほかにも、数えきれないくらい、たくさんのダイエット法があります。
でも、人には個人差があります。“誰であっても絶対にこの方法が正解である”というダイエットはありません。
絶対正解ではないけれど、“おおよそ、どの人に対しても、ある程度の効果は得られる”というダイエットはあります
薬局でダイエットについてお話しする際には、まずその方の生活環境を確認するところから始まります。
もっとも大切なのは、食事内容の見直し
ダイエットの本来の意味にもあるように、基本的には“食事内容を変えていくこと”がダイエットのメインです。
「○○ダイエット」のように、何かを積極的に食べるダイエットよりも、その人の生活のリズム・環境に合ったメニュー、食べ方を考えていくことが大切です。
何かだけを積極的に食べるダイエットは、最初は良くても3か月後、1年後、5年後まで続けることは難しいですよね。
数か月後、その一時期だけ痩せればOK、というわけではありません。痩せた状態を維持することを意識して、普段から無理なく継続できることが大切なのです。
極端に食事量を減らすのはNG!
痩せたいからといって、『食べない』とか『食事量を極端に減らす』といったことをしてはいけません。
たしかに食べなければ体重は減少しますが、そのとき減っていくのは、落としたい「脂肪」ではなく、落としたくない「筋肉」なのです。
筋肉量が減ってしまうと代謝機能が低下して、結果的には、余計に太りやすくなってしまいます
次回は「太ることを目的としたダイエット」と「適切な体組成を目的としたダイエット」についてお話ししたいと思います。