こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
年末になりましたが、感染リスクに注意しつつお酒を飲む機会も再開されているようですね。少しずつ、以前の生活に戻りつつあるのは嬉しいことです。
よく、 “酒は百薬の長”ともいわれ、少量であれば健康に良いといわれますね。
では、ダイエットを行っているとき、お酒は飲んでも良いのでしょうか? 今回はお酒とダイエットについてお話しします。
百薬の長ってホント?
ダイエットとの関係性の前に、最近の研究から“酒は百薬の長”理論についてお話しします。
以前は飲酒によって血液の流れが良くなるため、少量であれば健康によいとされてきました。その根拠となる研究もあったのですが、後々、その根拠が怪しくなってきました。
実は、お酒を飲まないとされる研究対象者のなかには、すでにお酒を飲めないほど重い病気を患っていた人たちがいたことがわかりました。そのため死亡率が上がってしまった可能性もあったのです。
つまり、この研究結果で示されたお酒をまったく飲まない人と、少しお酒を飲む人の死亡率は、正確とはいえなかったのです。
酒好きの方には残念ですが、最近の研究では、酒は“百薬の長”ではなく、健康を害する可能性があるため、少量でも飲まない方が良いだろうといわれています。
お酒を飲むと塩味のおつまみが欲しくなり、塩分を過剰に摂取してしまう恐れもあります
塩分の過剰摂取は高血圧や胃がんなどのリスクを高めてしまうので、注意が必要です
筋肉量を減らすアルコール!
健康にあまりよくないお酒ですが、ダイエットとの関係はどうでしょう。実はアルコールは筋肉にかかわってきます。
お酒の成分であるアルコールは肝臓で分解されます。
肝臓でアルコールを分解するときには、タンパク質である酵素が使われます。そうなると、筋肉の合成に使われるはずのタンパク質が確保しにくくなってしまいます。
さらに、アルコールによりコルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌されます。コルチゾールは筋肉を分解する作用があるのです。
筋肉は筋細胞自身に糖を取り込む働きもありますし、また血糖値を下げるホルモンであるインスリンの作用を強める働きもあります。
以前にもお話しましたが、筋肉量が減ると脂肪が落ちにくくなります。やっぱりダイエット中の飲酒は控えたほうがいいということですね。
大切なのはバランス、適度に楽しむならOK!
ここまで「お酒がダイエットに良くない」ことをお話ししてきました。でも、私自身も友人と食事をするとき、お酒を飲みながら楽しく過ごすことが好きです。
ダイエットを行う上で大切なことはバランスです。
付き合いなどでお酒を飲むことがあれば、次の日にはなるべくタンパク質を摂ることを意識するなど、トータルで見たときに偏りが生じないようにしましょう。
ダイエットを行うときに、好きなものを全て断つ必要はありません。無理なくダイエットを続けるためにも、ルールを決めると良いでしょう。
これからの時期、お酒を飲む機会が増えるかもしれません。お酒は飲みすぎず、次の日に持ち越すことのないよう、適度に楽しみましょう!