漢方のお悩み

ステロイドは怖くない?! 皮膚症状には漢方も効果的!

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

先日、中医学の大きな学術大会に参加する機会がありました。そのとき、とても勉強になった内容があったので、今回のテーマとしてお話ししたいと思います。

間違った内容も多い「ステロイド」の話題

アトピー性皮膚炎などの皮膚の症状の治療では、ステロイドの塗り薬を用いることが多くあります。

ただ、ステロイドの使用については、「なんとなく怖い」と忌避感がある方も多くいらっしゃると思います。

皮膚の症状のために漢方相談を行うこともあるのですが、来局される方のなかには、「ステロイドを使用したくない」という方、使わざるをえないから使っているけれども、可能なら使いたくないという方もいらっしゃいます。

ステロイドにはネガティブな話題が多くあります。でも、実は間違った内容のものも多いのです。

ステロイドは適切に使用すればかなり皮膚の状態が良くなるのに、ネガティブな話題を聞いたために使用を止めてしまい、その結果、症状が悪化してしまったという患者さんの話もよく耳にします。

中医学の最前線でも肯定的!

学術大会で聞いたのは、中国の病院で中医学によって皮膚疾患の治療を行っている先生のお話です。

もちろん、メインの話としては漢方薬による治療ですが、ステロイドによる治療の必要性についても言及されていました。漢方薬での治療の最前線でも、ステロイドを用いた治療について肯定的であるということです。

皮膚症状の改善には、中医学と現代医学(西洋医学)の両方の観点から治療を行うことが最も効果的だということが重要なのですね。

ステロイドは“ベネフィット”と“リスク”の見極めが大切

ステロイドは正しく使うことで大きな効果を発揮するお薬です。でも、何でもかんでもステロイドを使っていれば皮膚の状態が良くなるかというと、そうでもありません。

だらだらと長期間ステロイドを使用することは、副作用の発現のリスクからも推奨はされません。ベネフィット(効果)とリスク(副作用)の両方を確認しながら治療を行っていくことが大切なのです。

皮膚の症状でも使われる漢方薬

皮膚の疾患で漢方薬を用いるケースについてもお話しします。

中医学では、皮膚の疾患は主に皮膚自体とお腹(脾や胃など)の不調などが原因として考えられています。

皮膚の炎症が強い場合には炎症を抑える漢方薬を使用し、お腹が不調のときにはお腹の調子を整える漢方薬を使用します。

漢方薬は、その時の症状や状況などでも使い分けることがあります。不快な症状でお悩みの方は、ぜひ薬局にご相談ください!

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