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薬局で体調チェック! 指先の毛細血管でわかることは?

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

大型連休も終わり、疲れが出ている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

当薬局には、健康な体をつくり、それを維持するために役立つ機械がいくつかあります。

そのうちのひとつが毛細血管顕微鏡です。今回はこの機械を使ってできる健康対策についてお話したいと思います。

毛細血管は“タオルの繊維”状に

毛細血管顕微鏡は、手の指先を走っている毛細血管の様子を観察できる顕微鏡です。

一般的に血液は心臓をスタートして全身を巡り、体の末端まで伸びて、その後再び心臓まで戻ってきます。通常、指先の毛細血管はタオルの繊維のようなループを描いた状態になっています。

毛細血管顕微鏡ではそのループの部分を観察することができるのです。

ねじれたループ&見えない血管も!

では、毛細血管の正常な状態と異常な状態の違いとはなんでしょうか。

正常な状態では血管がきれいにループを描いています。血液中に不要物などがないため、毛細血管がつまることがなく体の末端まで循環できているのです。

一方、ループにねじれが生じたり、血管自体が不純物でつまって血液が流れないため顕微鏡で観察できない場合もあります。これが異常な状態です。

顕微鏡で観察することができない血管は“ゴースト血管”とも呼ばれています

毛細血管に異常が生じている状態は、末端まで栄養素が十分に行き渡っていない状態でもあります。

栄養が届かないのは血液の流れが原因?!

では、なぜ末端の毛細血管まで栄養が届かない(=毛細血管に異常が生じている)状態になってしまうのでしょうか。

一番の理由は、血の流れが悪い状態になっているということです。

漢方医学の考え方では、血(けつ)は体に栄養を与える物質であり、普段は滞りなくスムーズに体内を流れているとされています。

しかし生活リズムが乱れたり、食事に偏りがあったり、病気になったりすると、血の流れに滞りが生じてしまいます。漢方医学では、その状態を瘀血(おけつ)といいます。

瘀血になると体の末端まで血が流れにくくなり、毛細血管のループにねじれが生じるようになるのです。

瘀血の改善には漢方薬も!

では、瘀血の状態を改善するにはどうしたら良いでしょうか。

まず、瘀血の原因となっているものを改善することが大切です。

たとえば、食事の偏りが瘀血の原因であれば、食事の見直しを行うことで改善します。運動不足が原因の場合は継続的な運動が効果的です。

ただ、原因を特定しにくかったり、ひとつではなく複数の要因が重なっていたり、というケースも多くあります。そんなときには、漢方薬を用いることも効果的な解決策になります。

瘀血を改善する働きのことを「活血」といいますが、活血作用を持つ漢方薬を用いることで瘀血の症状の改善を図ることができます。

日々の体調チェックは薬局で!

現代社会に生きていると、ストレスも多いですね。ストレスやちょっとした生活の乱れなどから、自覚症状がなくても瘀血の状態になっていることも多いものです。

瘀血の状態が長く続くと、さまざまな病気を引き起こす原因にもなります。

毛細血管顕微鏡での血管の観察は、日々の体調チェックとしても効果的です! 気になる症状がある方は、ぜひ薬局にご相談ください。

 

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