こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
いよいよ今年もあとわずか。自粛が続いた昨年までとは違って、今年は忘年会や飲み会に参加する、という方も多いのではないでしょうか。
久しぶりのお酒の席! 楽しいのはいいのですが、ついつい飲み過ぎて、翌日は二日酔いなんてことも……
経験されたことのある人はわかると思いますが、二日酔いってけっこうつらいんです。予防できるならそうしたいし、うっかり二日酔いになったとしても、なるべく軽く済ませたい…… なにかよい方法はないのでしょうか?
今回は、中医学の観点から二日酔いについてお話しします!
現代医学では「アルデヒド+脱水」が原因に
主にアルコール、つまりお酒の摂取過多によって起きる二日酔い。その多くは、翌日、頭痛や倦怠感などの症状が現れます。
現代医学的には、お酒(エタノール)の代謝の過程で作られる有害な物質“アルデヒド” が二日酔いの原因とされています。
とくに日本人は、ヨーロッパなどの人々よりアルデヒドの分解に時間がかかるため、二日酔いの症状が出やすいと考えられています。
もうひとつ、アルコールには利尿作用があり、体から水分がなくなって脱水状態を起こすことも頭痛を起こす原因になっています。
そんな不快な症状を早くやわらげるには、まず脱水状態を改善させることが大切です。経口補水液などで水分やミネラルなどを補給するとよいでしょう。
中医学では「湿や寒」で体調不良にある
中医学では、二日酔いを体内に湿ができている状態と考えています。
湿は体内の水の流れを妨げてしまいます。とくに、臓腑のうち、主に食べ物の消化などを担っている脾は湿に弱い臓のため、湿が体内に多いと消化吸収などの働きが鈍くなってしまいます。
また、お酒は体を冷やす働きもあるので、湿にあわせて寒の邪気も併発しやすくなります。
湿によって消化吸収が悪くなり、寒によって体も冷えるため、お酒を飲み過ぎた次の日には、胃腸の調子が悪くなったり、下痢や頭痛などの症状も引き起こすのです。
中医学では、二日酔いの症状の原因が湿や寒となるため、治療には湿と寒の邪気を取り除く漢方薬が使われます。
不安なときは薬局で相談も!
二日酔いにならないためには、お酒を飲む前に肝機能を高めてくれるようなものを摂取しておくのも効果的です。でも、飲みすぎないのが一番! 適量を楽しみましょう!
今回は、二日酔いとその対処法についてお話ししました。飲み会が続くと体調に不安のある方もいらっしゃると思います。そんなときは、ぜひお薬局にご相談ください!