漢方のお悩み

冬に起こりがちな咳・・・ 漢方薬で改善!

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

だいぶ気温が下がってきました。冬は冷えと空気の乾燥で、呼吸器系に不調を訴える方が増えてくる季節です。経験されたことがある方も多いと思いますが、乾燥や冷たい空気が喉を刺激することで、咳の症状が出ることもあります。

また、コロナの患者数も増加してきているため、咳が出ると発熱がなくても早めに対処したいという人も多いようで、最近は薬局でも咳止めを購入される方が増えてきました。

当薬局では、主に漢方薬で咳症状の改善を図ります。ただ、漢方薬の選び方を間違えてしまうと、改善するどころか、むしろ悪化してしまう可能性があります。

今回は、中医学(漢方医学)での咳の症状の考え方についてお話しします。

その咳、痰がからむ? 絡まない

咳の症状は、湿性の咳と乾いた咳の大きく2つに分けることができます。(本来はもっと細かく分類するのですが、ここでは割愛します……)

湿性の咳

痰が多く絡むような湿性の咳は、湿の邪気(湿邪)が悪さをすることで起こります。

症状の改善には湿を取り除く漢方薬(利湿薬)を用います。冷えも伴うケースもあるため、その場合、温める漢方薬が効果的なこともあります。

乾いた咳

痰が絡まない乾いた状態の咳には、乾燥を潤す漢方薬(補陰薬)を用います。

乾いた咳のときでも、ときおり粘っこい痰が少量絡むことがあります。これは熱の邪気が肺を攻撃することから起こります。熱が水分の粘度を上げて粘っこい痰になり、咳に絡んでくるのです。

粘っこい痰など、熱の症状がある場合には、熱を冷ます漢方薬も併用することもあります。

症状に合わない漢方薬は逆効果も!

同じ咳でも、その種類によって使用する漢方薬は異なります。

湿性の咳に潤いを与える漢方薬を使用してしまうと、湿の症状がさらに悪化してしまい痰の量が増えてしまう可能性があります。

逆に熱を伴う乾いた咳に温める漢方薬を使用してしまうと、熱症状が悪化してしまい痰が絡む咳症状が改善しにくくなってしまいます。

漢方の相談は専門薬局で!

漢方薬はドラッグストアでも販売されていますね。ただ、ドラッグストアでは、漢方薬について専門の知識をもっている販売員の方は少ないと思います。症状を聞いて、適切な薬を選べる人はほとんどいないのが現状ではないでしょうか。

漢方薬の種類は多く、いろいろな症状に効果があります。「漢方薬を試してみたい」と思われたら、ぜひ専門薬局にご相談ください!

 

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