こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
薬局ぽっぽでは、調剤薬局として病院の処方箋を受け付けて患者さんにお薬を渡ししているほか、漢方相談も行っています。
漢方相談では、おひとりおひとり症状をくわしくお伺いして、その人にあった対処法を考えています。でも漢方薬局だからといって、すべての方に漢方薬を薦めるわけではありません。
症状によっては、病院での診察を薦めることもあります。
漢方薬局が病院をすすめるとき
では、どういうときに病院(=現代医学)へ行くことを薦めるのでしょう?
そのひとつが糖尿病です。
糖尿病は、血液中の糖(グルコース)が過剰な状態にある病気です。血管にダメージを与えてしまい、長期的には心筋梗塞や動脈硬化などの病気を引き起こす原因になります。
糖尿病の治療では、血糖値を測定して、食事内容の改善を行ったり、仕事や環境などを考えて治療目標を設置して服薬を決めたりする現代医学のほうが、漢方医学(中医学)よりも適していると思います。
ただ、勘違いしてはいけないのは、血糖値はあくまで治療を行うためのひとつの目安でしかないということです。
糖尿病の治療は、10年後、20年後に起こる可能性のある心筋梗塞や脳梗塞などの血管の病気を予防するために行うものです。血糖値の改善ばかりで進んでしまうと、目標が定まらずに治療がうまくいかないこともあります。
現代医学+漢方もあり
現代医学では、糖尿病の薬は研究が進み、良い薬が出てきています。
もちろん患者さん自身の努力も大切ですが、糖尿病を専門に診ている医師の指導により、血糖値の改善はかなり期待ができるようになってきました。
漢方医学(中医学)では、糖尿病は消渴(しょうかつ)と呼ばれています。血の流れが悪い瘀血(おけつ)の状態であることが多いため、血の流れを良くする活血剤(かっけつざい)という漢方薬を用いることがあります。
糖尿病は、現代医学が成果を出しているので、まず現代医学での治療を行い、並行して漢方薬を補助的に使用するのがよいと思います。
当薬局には、東京都糖尿病療養指導士の資格も持ち、数多くの糖尿病患者さんに関わってきたスタッフもいます。糖尿病の方のご相談に乗れると思いますので、ぜひお声がけください!
数値化できない症状は漢方で!
中医学が強い分野としては、不眠症や冷え性などの症状が挙げられます。
数値化しにくい病気や状態なので、現代医学では効果が得られにくく、中医学でのアプローチのほうが効果的なケースもあります。
同じ不眠症であっても、中医学では「証」によって使用する漢方薬がかなり異なります。状態をよく聞いて、不眠症の症状や原因に応じて漢方薬を使い分けることで、より良い治療を行うことができます。
患者さんの症状改善=薬局のお仕事!!
薬局ぽっぽでは漢方相談に来局された方であっても、現代医学の方が良いと判断した場合には病院の受診を勧めています。
漢方薬を売ることではなく、健康に貢献することが薬局の使命と考えているからです。
病院に行った方が良いのか、漢方薬で大丈夫なのか、もし不安で悩んでいる症状などがあれば、お気軽に当薬局にご相談ください!