こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
前回に続いて、ダイエットに関連したお話です!
ダイエットの話題となると必ずといっていいほど、名前があがってくるのが「タンパク質」です。今回は、タンパク質の実態となぜダイエットにタンパク質が必要とされるのかについて考えてみたいと思います!
ヒトの機能の多くはタンパク質でつくられる!
タンパク質は、糖質、脂質と合わせて、体を構築するために必要な三大栄養素と呼ばれています。
アミノ酸がたくさん集まった状態のものがタンパク質ですが、集まったアミノ酸の種類や形で様々な働きをします。
たとえば、筋肉や肝臓や心臓などの臓器、病原菌をやっつける抗体など、体に備わっている多くの機能はタンパク質を元に作られていて、ヒトの体にとって重要な栄養素なのです。
体型のお悩みはタンパク質不足も一因に?!
ダイエットの場合でもタンパク質は重要です。
太っている人、痩せすぎの人、体重は平均的だけど筋肉が少なくて体脂肪量が多い人など、ダイエットの対象となる人は、多くのケースで普段の食事に含まれるタンパク質が不足しています。
タンパク質が不足しているために本来あるべき状態から遠ざかってしまっているのです。ダイエットでは、意識してタンパク質を摂取してもらうことが大切です。
でも、タンパク質とひとことで言ってもさまざまなものがありますね。
どの食材からタンパク質を摂取したらよいのかが分からずに自己流で取り組んでしまうと、痩せるどころか逆に太ってしまう可能性もあるのです。
2種類のタンパク質の違いは必須アミノ酸!
タンパク質は、機能や種類などで分類することができます。そのうちの一つが動物性タンパク質と植物性タンパク質です。
動物性タンパク質は、鶏肉や牛肉、魚などの動物に多く含まれていて、植物性タンパク質は、大豆や米、小麦などに含まれています。
2つのタンパク質の大きな違いには、必須アミノ酸がかかわっています。
体を構成するタンパク質はアミノ酸から作られていますが、このアミノ酸は20種類しかありません。20種類のアミノ酸が数十~数百、数千と数多く集まることで色々な機能をもったタンパク質になるのです。
その関係を「レンガ」と「かまどや家」(建築物)でたとえると、レンガがアミノ酸で、タンパク質はかまどや家です。レンガ(アミノ酸)を多く積み上げることで建築物(タンパク質)が作られるのです。
20種類のアミノ酸のうち、ヒトの体内で作り出すことのできない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸といいます。
必須アミノ酸は体内で作り出すことができないので、食べ物から摂取することが必要です。
アミノ酸スコアは動物性が優勢!
動物性タンパク質は必須アミノ酸を豊富に含んでいます。
9種類の必須アミノ酸をバランスよく含んでいるかを示す指標をアミノ酸スコアといいます。動物性タンパク質は、アミノ酸スコアが最大値の100を示すものが多い傾向にあります。
それに対して植物性タンパク質は、必須アミノ酸を含んでいるものもあるのですが、十分な量を含んでいないものも多いのです。
たとえば、大豆が86程度、精白米65程度など、アミノ酸スコアが低いものが多くて、植物からすべてのアミノ酸を効率よく摂取するのは難しいですね。
アミノ酸スコアの観点から考えると、良質なタンパク質は肉類に多く含まれているということが分かりますね。
では、ダイエットを行うときにも、肉類を中心に摂取した方が良いのでしょうか……?
この続きは次回、ダイエットとタンパク質の摂取についてお話したいと思います!