こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
ダイエットと睡眠についての2回目となります。前回は睡眠の必要性や食事時間との関係などについてご紹介しました。
今回は、実際に「睡眠」がダイエットにどう影響しているのかについてお話ししたいと思います。
寝る=エネルギーを使う?!
脳は記憶や体温の維持などさまざまな機能にかかわっている脳。脳が消費するエネルギー源(ブドウ糖)の量は、体全体の20%にもおよびます。
それだけ大量のエネルギーを消費する脳ですが、ブドウ糖を作り出すことはできません。筋肉や臓器のように、緊急時に備えてブドウ糖を溜め込むこともできません。
知っている方も多いと思いますが、寝ているときでも脳は働いています。横になって寝ているだけでも、脳が働くためには、一定の量のブドウ糖が必要となります。
睡眠をとること=エネルギーを使うことなのです。
しっかり寝ると体重が減る?!
寝ている時間でも脳はエネルギーを消費します。しっかり睡眠時間が確保できると、しっかりエネルギーを消費するので、寝ている間に体重が落ちていることが多いのです。
個人差がありますが、しっかりと眠れれば、起床時には寝る前と比べておおよそ1キロ程度体重が落ちています。寝不足の場合、体重はあまり落ちず、翌日の食事内容によってはむしろ増加につながってしまうこともあります。
睡眠時間は7時間以上を目安とするとよいと思います。
実践! 私もやってみました!
昨年、私自身がダイエットに取り組んだときにも、就寝前と起床時に体重を測定してみました。
実際に量ってみると、7時間以上眠った翌朝は、大体1キロくらい体重が落ちていました。睡眠時間が短い日は体重があまり落ちず、-0.6か-0.7キロくらいでした。
しっかり睡眠時間を確保することで、脳も十分に働くことができ、結果的にエネルギーが使われているわけですね!
よく寝ただけでマイナス3キロ?!
「睡眠の効果」という点でいうと、こんな例もあります。
以前、糖尿病の治療中で「体重を落としたい」と話している方に、まず睡眠時間を確保するよう指導したことがあります。食事など、ほかに大きく生活環境を変えるような指導はしませんでした。
1か月後、この方が再度来局した際に、体重を測定したところ3キロ減っていました。睡眠のお話しをしただけで、食事指導はしなかったのに3キロも痩せたのです。
想定外の効果は「夜食」にアリ
睡眠時間を確保したほかに何か変わったことは? とうかがってみると、「早く寝るようになったら、夜食を食べなくなった」とのこと。
これまで、夜遅くまでテレビを見たりしていると、小腹が空いてきて、ついおつまみやお菓子を食べてしまっていたけれど、23時までに寝るようにしたら、それもなくなったのだそうです。
夜食を食べなくなった結果、無駄なカロリー摂取がなくなって、痩せることができたのです。夜、胃腸を休ませることもできるようになりました。
睡眠時間を確保することで、自分の思っていなかったところで良い効果が生まれることもあるのです!
睡眠はダイエットのカギ
複数の研究からも、実際に睡眠時間の短い人は肥満の傾向が高いことが明らかになってきています。
睡眠とダイエットの関係性は深いのです。ダイエット成功のためにも、睡眠時間をしっか確保したいものですね!