漢方のお悩み

ツラ~い春の寒暖差…… 元気に乗り切るには?!

こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。

東京では桜も満開になりました。いよいよ春です!

そうはいっても寒暖差が激しいですね…… 日中20℃超えで半袖の人を見かけるほどあたたかい日があったかと思えば、真冬のアウターがないと外出できないくらいに寒い日も…… なかなか体がついていきません。「春」といってもまだ気温の安定しない3、4月は、体調を崩しやすい時期でもあります。

毎年この時期には、風邪による鼻水や喉の痛み、腹痛や下痢など、さまざまな症状で病院を受診される方が多く、漢方相談に来局される方もいらっしゃいます。

体にキツい寒暖差…… 体調を崩さないためにはどのようなことができるでしょうか? 今回は、この時期を元気に過ごすためのポイントについてお話ししたいと思います!

体を防衛する「衛気」って

体の機能を正常に働かせる重要なものにがあります。

体の機能を正常に働かせるための“エネルギー源”となる物質のひとつに「気」があります。「気」は体にとってとても重要な役割を果たしています。

「気」の働きのひとつに外邪の侵入を防ぐ防衛の機能があります。この働きの気を「衛気」といいます。

「衛気」が十分にあると、外から「邪気」が侵入するのを防いで、しっかり体を守ってくれます。でも「衛気」が少ないと体調を崩しやすくなってしまいます。

「気」の不足には補気薬も

では、どういうときに「衛気」が不足するのでしょうか?

たとえば、寒い日が続いたり、歓送迎会などでお酒を多量に飲んだりすると、お腹の調子が悪くなったことのある人は多いのではないでしょうか。

お腹の調子が悪いと食事量が減るので、食べ物から作り出す「気」の量も減ってしまいます。そうなると体内の「気」は不足します。

「気」(衛気)が不足すると、外から「邪気」(寒邪や風邪など)が侵入しやすくなります。「邪気」が臓器の働きを低下させて抵抗力が弱まり、風邪をひきやすくなってしまいます。

寒いときには重ね着やカイロなどで体をあたためる、冷たいものの食べ過ぎやお酒の飲み過ぎには気をつける、などを心がけるとよいですね。

また、食欲がない、疲れやすいなど、気が不足している症状が現れているときは、早めに補気薬(気を補う漢方薬)を飲んで症状の改善を図るほうがよいかもしれません。

「血」の不足でも体の不調が!?

もうひとつ、「気」と同じく体に重要な物質に「血」があります。「血」には、体中に栄養を運んだり、体を温めたりする働きがあります。

「血」はおもに食事で得た食べ物や「気」から作られます。食事の量が減ったり、疲れて「気」が不足したりすると、「血」がつくれなくなって「血虚」(血の不足状態)になります。とくに女性は生理もあるため、男性以上に血が不足しやすい傾向にあります。

「血」が不足することで、体を温める働きも弱まります。冷え性になったり、酷いとしもやけで痛みが出ることもあります。

「血虚」の状態に陥ってしまったら、補血薬(血を補う漢方薬)を服用することで症状を改善することができます。

また、「虚血」の原因が気の不足だった場合には、補血薬と合わせて補気薬を服用するとよいでしょう。

春の体調不良は早めに漢方で改善

寒暖差の激しい季節の変わり目は、「気」や「血」が不足する状態を引き起こしやすくなります。体の調子を崩さないためには、食生活や生活のリズムを整えることが大切です。

それでも「調子が悪い」と感じたときには、早めに漢方薬などを服用するとよいでしょう。悪化を防いで症状を改善することができます。

気になる症状がある方は、ぜひ薬局にご相談ください。

 

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