こんにちは、薬局ぽっぽの大平です。
今年の夏は、例年以上に暑い日が多く続きそうです。もうすでに猛暑日を記録していますし、日中は外に出るのも億劫ですね。冷房が必須な状況があと1か月以上続くと思うと、少し憂鬱な気分になります。
ところが、こんなに暑い時期でも、冷え性で悩む人もいます。今回は夏の冷えについてのお話です。
汗をかいてもお腹が冷たい?
日本人に多いと考えられている症状に、お腹の不調や冷え性があります。
会社でのプレゼンや試験の直前など、過度なストレスを感じるとお腹の調子が悪くなったり、冬になると手や足先が強く冷えて困る、などは多くの方に経験があるのではないでしょうか。
でも、冷えは冬場だけに起こることではありません。
今のような暑い時期、ちょっと外を歩いただけで汗が滝のように流れ出てきて、体内に熱がこもるような感覚にもなりますね。
ところが、暑くて汗をかいているのに、手をお腹に当ててみると、手が温かくて驚く人もいます。これは、お腹が冷えている状態なのです。
冬じゃないのに「冷え性」に?!
寒い冬は冷えの症状が強く出るため“冷え性は冬のもの”と思われがちですが、実は夏もその症状で悩む人も多くいます。
外は暑いですが、室内は冷房が効いています。外気の暑さにあわせて薄着になっているため、室内にいる時間が長くなるほど体が冷えやすくなります。
もともと冷え性で悩んでいる人は冷えを強く感じやすくなっているため、冷房の効いている環境では、冬と同じような症状が出てくるのです。
原因は“気”と“血”の不足?
冷え性の原因として、「気虚」と「血虚」が挙げられます。
気はエネルギー源、血は栄養を体の隅々まで運ぶ働きがあります。お互いに体を温める働きももっているのが特徴です。
気虚は気が不足している状態、血虚は血が不足している状態を指します。
汗と一緒に出てしまう「気」
気温の上昇などで汗をかくと、一緒に「気」が外に出てしまいます。猛暑で大量に汗をかくと、気の消耗も激しくなります。
そのため、夏は暑いのに気虚になりやすく、冷え性を起こすことがあります。
夏場でも起こる血の不足
また、とくに女性は血が不足しやすい傾向にあります。
夏場でも血の不足は改善されることはないですから、冷房や涼しい環境にいると手や足先などが冷える症状が出ることがあります。
冷え性の治療は漢方薬局へ相談を!
冷え性の治療には、季節を問わず症状に合わせた漢方薬を用います。たとえば、気虚の場合には気を補う漢方薬、血虚の場合には血を補う漢方薬を用います。
でも、「夏場に漢方薬で体を温めたら火照ってしまうのでは?」と思われるかもしれませんね。
たしかに漢方薬は、使い方を間違えると、体が火照って余計に暑さを感じやすくなってしまう可能性もあります。そのため、事前にくわしく症状を聞いて、経過を見ながら、その人にあった漢方薬を慎重に用いる必要があるのです。
漢方薬を正しく、安全に使用していただくためにも、夏の冷え対策として漢方薬を試してみたい方は、ぜひ薬局にご相談ください!